おばあちゃんの味 その2
気持ちのいいゴールデンウィークですね。
思えば去年の今頃…
ベルミスタッフはハワイの風に吹かれておりました。
フラリと観た映画 『ホノカアボーイ』 の世界にはまってしまい、
勢いでロケ地のハワイ島まで遠征した、強行慰安旅行でした。
そんな思い出をたどりつつ、本日の一品。
銀ダラの煮つけ
映画のキーパーソンとして、倍賞千恵子さん演じる「ビーさん」という
おばあちゃんが出てくるのですが、たしか元ホテルの料理人という設定で、
出てくるゴハンが本当にどれもこれも美味しそうなんですよね。
で、中でも印象に残るのが、「猫のエサ」と称されて出てくる煮魚。
エサは照れ隠しの表現で、実はビーさん自身の食事だったりします。
亡くなったうちのおばあちゃんも、煮魚が得意だったなぁ…としみじみ。
カレイとか、キンキとか、いろいろな魚で作ってくれましたが、
食べやすさと、脂ののり具合から、私的ベストは銀ダラです。
(ちなみに、ホノカアに出てくる煮つけは銀ダラ&鯛。)
映画パンフの解説文をお借りすると、
「くたびれた時でも食べられる、消化のいい料理。
なんでもないようでいて、じつはいちばん大事な料理かもしれません。」
なるほど、この料理は、店長が遅くに疲れて帰ってきた時も
うれしそうに食べてくれるメニューです。
たれを混ぜれば、あとはコトコト煮るだけなので、作る人の負担も
それほど大きくありません。和食のチカラは偉大だ。
というわけで、今回はふたりのおばあちゃんにまつわる味でした。
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つくりかた
【材料】2人分
◆銀ダラ:切り身で3枚 (←やはり大食い)
◆しょうが:ピンポン玉1コ分ぐらい
◆たれ:以下をまぜておく
・だし汁:おたま3杯(味噌汁のついでに多めに作ればOKです)
・酒:おたま2杯
・醤油:おたま0.8杯
・みりん:おたま0.5杯
・砂糖:おたま0.5杯
※わたくしバイトは軽量カップ作業をサボるべく、
たいてい「おたま」を基準に配合します。
※ベルミスタッフの好みで味は気持ち薄めです。
醤油の量など、お好みで加減してください。
※たれは初め変な味ですが、大丈夫、
煮詰めていくとちゃんとおいしくなります。
【手順】
(1)しょうがはよく洗い、皮付きのまま厚めにスライスします。
たれを混ぜ、上記のしょうがを加えて鍋で煮立たせます。
(2)煮立ったたれに魚を入れ、中火にして煮ます。
もしアクが出たら、丁寧にすくって捨てましょう。
(3)魚に火が通ったら、弱火に落としてもう少し煮ます。
魚の身を崩さないように気をつけながら、
ときどき煮汁をかけたりしつつ味をしみこませます。
たれが煮詰まって半分ぐらいの量になったら完成です。
【ワンポイント】
『ホノカアボーイ』 の料理を監修した高山なおみさんによると
煮つけのコツは、魚の量に対してたれを多めに作ること。
たっぷりのたれで「煮ふくめる」ようにすると、
なるほど煮崩れずふっくらできあがります。お試しを!